木曜日, 4月 29, 2010

一年前の西が丘

 もう日付が変わって4/29になってしまったけど、この前の松本山雅戦のことを考えていたら、急に去年の今頃のことを思い出した。

 翌日からGWが始まる4/28の夜、FC町田ゼルビアは西が丘をホームにして、名門HONDA FCとのナイターをやった。
 この試合の前、ゼルビアの3・4月は散々だった。開幕勝利のあと、4連敗。6戦目にしてようやくホーム初勝利を上げたものの、第7戦の鳥取との準加盟対決に破れ、2勝5敗。
 そんな中迎えたのがこの西が丘のHONDA戦だったんだ。

 仕事から駆けつけた私は背広姿だったが、もうGWだというのにこの日の西が丘は寒い。
 だが、ゼルビアの選手のプレーは気迫十分で、熱かった。
 先制点はゼルビアが上げたが、後半のHONDAの逆襲はスゴイ。
 ゼルビアの守備陣はなんども危機を迎えるが、その都度体を張って止める。
 敵のヘディングシュートを阻止しようとして、ゼルビアの選手もヘディングで対抗し、頭と頭がぶつかって、ゼルビアの選手が流血する。
 治療を受けて頭に包帯を巻いて帰っていった選手は、それでもまだ体を張って守備することを止めない。

 あの頃、私はゼルビアの選手をまだよく覚えてなかったのだが、たしかあの選手は津田選手だったと思うんだ。
 
 他の選手も必死に守るが、とうとうHONDAに追いつかれる。
 でも、まだゼルビアの選手たちの気迫は強いまま続く。

 結局、この試合はドローだったが、私は、この試合を見て、初めてゼルビアの選手がJFLで通用すると確信したんだ。

 この試合の後、ゼルビアは勝ったり負けたりしてたけど、もう一方的に連敗することは無くなった。
 そして少しずつ借金を返していって、後半に入る頃には、J昇格ラインの4位が狙える位置に浮上してきた。
 チームは、スタジアムと集客数の問題で、シーズン途中で2009年のJ昇格は諦めることになったが、それでも選手たちは気迫の戦いを続けた。2009年は最後には6位で終わったが、2010年に昇格を決めるのに十分な手応えをつかんだ。
 そして、今の快進撃がある。

 さて、話を現時点に戻そう。
 
 今のゼルビアは強い。6連勝で首位に立ち、もうJリーグ昇格は確実のような気分になる。
 でも、まだ、今シーズンは始まったばかりなんだ。去年の今頃を思い出すと、その後の展開がとても想像できない気がする。でも逆もまた可能性があるんだ。
 今シーズンのゼルビアは、ある意味に日程に恵まれていると思う。
 開幕戦は前年の覇者・SAGAWA戦だったが、お互いにまだチームを固め切れておらず、慎重な試合運びで引き分けに終わったと思う。
 それから、ホームでは新規参入チームが多かった。栃木UVA、ツエーゲン金沢、松本山雅。この3チームはまだJFLに加入したばかり、去年4連敗した時のゼルビアと同じ状態だ。この時期に新規参入チームと当たるのは運がいいんだ。
 そして、SAGAWA以外の本当の強敵と言えるチームとは、まだ当たってないんじゃないのか。
 だが、これからは違う。今日の佐川印刷戦、5/9のHONDA FC戦、5/23のガイナーレ鳥取戦、6/6のソニー仙台戦と、なぜかアウェーの試合は強敵ばかり並んでいる。これらの試合に全部勝つのは流石に今のゼルビアでも簡単ではないはずだ。
 こういった強敵たちに相手にしっかりと勝ち点を重ねることが出来るのか。その試金石が、今日の佐川印刷戦だと思う。

 昨年の今頃、首位を走っていたガイナーレ鳥取は、結局は後半失速して5位に終わり、J昇格はお預けとなった。
 今年のゼルビアが、去年のガイナーレと同じになってはならない。
 そのためには、この試練の5月を乗り切らなきゃならないんだが、そういう試練に対して、最後に武器となるのは選手達の気迫だと思う。

 もし、今日の佐川印刷戦で、去年のHONDA FC戦に見せてくれたような気迫を、選手たちがもう一度見せてくれたなら、きっと試練の5月を乗りきれるだろう。
 だから、今日の試合では、そんな気迫を見せて欲しい。そして、ゼルビアが本当に昇格に値する力があると証明して欲しい。

 今日の佐川印刷戦、期待しています!

 そして、松本山雅のサポータのみなさんも気を落とさないで、選手たちが気迫を見せてくれる日を信じて、応援してあげてください。
 

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