月曜日, 8月 31, 2009

Mac OS X 版 Tokyo Railways の64ビット対応


 8月28日に発売されたばかりの最新版Mac OS X v10.6 "Snow Leopard"では、OSに含まれるプログラムがほとんど64ビット化されています。で、それなら、"Tokyo Railways コンピュータ版"も64ビットで動かそうと思って、今回のv1.67のリリースで64ビット対応をやってます。
 でも、"Tokyo Railways"はJavaで作ってるので、本来は32ビットとか64ビットとか関係ありません。そういうのはJavaのランタイムの種類に過ぎず、どっちを起動するかどうかによって決まって来ます。
 Windows版の場合、EXEファイルはLounch4Jで作っているのですが、このEXEは32ビットなのですが、64ビット版のWindows上に64ビット版のJavaランタイムをインストールしておけば、EXEは32ビットでもちゃんと64ビットのランタイムが起動されます。
 ですが、OS X版の場合は、Javaランタイムの起動は、OSに付属しているJavaアプリ起動用のスタブを利用していて、"Leopard"までのOSにはこのスタブが32ビットのJavaランタイムを起動するものを付属させているため、"Tokyo Railways"も32ビットで動作していました。

 で、今回、"Snow Leopard"がリリースされたわけですが、このOSに付属しているスタブはちゃんと64ビット版のJavaランタイムを起動しているようです。これを確かめるため、"Tokyo Railways"v1.67では、"ゲームについて"の画面に、ランタイムとOSの情報を追加しました。
 これを"Snow Leopard"で起動するとこんな情報が出てきます。

 "Java Runtime"の直後の"1.6.0_15"はランタイムのバージョンで、1.6はJava 6.0を示しています。(1.5以降は 1.5 -> 5.0、1.6 -> 6.0と読み替える必要があります)
 同じ画面を"Leopard"で見てみると、"1.5.0_13"と書いてあるので、今回の"Snow Leopard"でJavaのバージョンがやっと6.0にあがったことがわかります。
 で、さらに後にはOSのバージョンを表示しており、カッコ内にはアーキテクチャーを表示しているのですが、このアーキテクチャーが"
x86_64"と表示されていると、64ビット版のランタイムを示しているようです。
 この部分が"i386"と表示されていると32ビット版のランタイムで動作していることを示します。

 うちにある以下の3つの環境でv1.67を試してみた結果は以下の通りです。
 MacBook Air (intel Core2) + Snow Leopard → v1.6.0_15、x86_64
 MacBook Pro (intel Core2) + Leopard → v1.5.0_13、x86_64
 Mac Mini (intel Core) + Leopard → v1.5.0_13、i386

 "Snow Leopard"付属のスタブで開発しても、ちゃんとLeopardで起動することが確認できました。
 また、"Snow Leopard"でなくて"Leopard"でも、CPUが64ビットに対応していれば、このv1.67は64ビットで動作することも確認できました。もちろんCPUが64ビットに未対応な場合(intel Core)は、32ビットで動作します。

 というわけで、今回の64ビット化の話は解決。

 ちなみにWindowsの場合、64ビットだとアーキテクチャーは"amd64"、32ビットだと"x86"になります。
 なんで、同じものがMac OS XとWindowsで表記が違うんでしょうねえ。
 

リリース:Tokyo Railways コンピュータ版 v1.67


 "Tokyo Railways コンピュータ版"の最新バージョン v1.67 をリリースしました
 今回の目玉は、先ほどボードゲーム版をリリースしたばかりのフランスマップの追加です。
 あと、Mac OS XをIntel Core2などの64bit CPUでお使いの方は、今回のバージョンアップでJava起動用スタブを最新の"Snow Leopard"に搭載されているものに差し替えたため、64bitで動作させることができます。

 また、バグフックスもいくつか行なっていて、大きなものでは北米北東部マップでの積載量5の列車に関するバグが2つほど修正されています。北米北東部マップをプレーする際には新バージョンをご利用ください。

 是非とも遊んでみてください。

リリース:France Rails


 ボードゲーム"Tokyo Railways"シリーズ最新作、"France Rails"をリリースしました
 今回の舞台は、最高時速300km/hでの営業運転を誇るTGVを有するフランスです。
 世界の文化と流行の中心地・花の都パリ、数多くの世界遺産、バカンスでにぎわうリゾート地・コートダジュールなど、フランスならでは多彩な名所がマップ上に散らばっています。
 是非とも遊んでみてください。

アップデート:東京臨海マップ


 "Tokyo Railways コンピュータ版"の追加マップ・東京臨海をアップデートしました。
 新しいバージョンはv1.01となります。
 変更点は不具合の修正で、公園イベントの際に「園」のマークの仕事が登場するはずなのに、誤って「葬」のマークの仕事が登場していた点を修正しています。
 すでにダウンロードしている方はお手数ですが、最新版を再度ダウンロードしてお楽しみください。

日曜日, 8月 30, 2009

総選挙


 今日の衆議院総選挙は予想通り民主党の圧勝のようですね。
 自民党はまさかというような大物議員が次々に負けてますが、私は、なるほど負けるというのはこういうことになるのかと、議席数という数字だけではわからない影響を、個々の選挙区の結果を見てようやく理解しはじめた状態です。
 特に自民党にとって厳しいのは、次世代を担うホープが次々に負けていくことでしょうねえ。
 まだまだ比例で復活するかもしれないけど、たとえば野田聖子、たとえば小池百合子、こういうところがどんどん負けていくと、麻生首相の後に新しい顔を立てようにも、後継候補が根こそぎ消えてしまっては自民党は簡単には復活できなくなってしまいますよねえ。

 まあ、今回の選挙は解散前から見えてたわけですが、それが見えてなかったのは麻生さんだけでしょうね。
 自民党がなぜ今回これほど負けたのか。それは争点を間違えているからだと思うんですよ。
 今回、多くの人が失業やワーキングプアなどの問題で苦しんでいて、それがこの選挙の潮流となっているわけですが、麻生さんにはそれが景気のせいにしか見えてなかったんですよね。
 でも、景気が悪いからってこの国が急に貧しくなったわけではないんですよ。この国は全体としてはまだ十分に豊かで国民の多くが路頭に迷わなきゃならないほど貧しくなってないんですよ。でも実際には多くの人が路頭に迷っている。なぜなのか、それは明白です。労働政策の失敗のせいなんですよ。つまりこの国には、今、平等さが足りないんですよ。それは景気対策じゃだめなんですよ。仮に景気が良くなったって、まず最初に良くなるのは金持ちで、貧乏人が豊かになるのは最後なんですよ。

 戦後、自民党がなぜ長期間にわたって政権を維持できたのか。それは国民総中流社会を実現したからでしょう。自民党というのは所詮、農民・公務員・自営業者・中小企業が支持母体の政党なんですよ。
 それを切り捨てるような政策をやれば、支持母体を失うのは当たり前です。

 ばかばかしいことにそれが麻生さんにはわからない。
 筑豊御三家に生まれて、若いころから経営者と政治家しかしたことのない麻生さんには、たぶん最後までわからないでしょうねえ。

8月31日追記:
 文中で挙げた野田聖子氏、小池百合子氏は、最終的には比例で復活当選したんですねえ。
 与謝野・町村・伊吹のベテラン各氏も復活当選しているし、中川・武部といった小泉政権の中心を担った人たちも復活当選している。
 やっぱり、大物っていうのはぎりぎりのところで生き残れるから大物なんですね。

 

土曜日, 8月 29, 2009

Smart Q5


 また悩ましいのが出てきました。android搭載のMIDだそうです。
 ソフト開発の実験台にちょうどいい感じのマシンですねえ。
 使い倒すなら以前ここにアップした"Zii"の方が面白いのだろうけど、値段はSmart Q5の方が半分くらいになる気がします。
 19800円ということだから、買ってしまうかもしれない。
 9月1日から予約開始ということだから、きっと買ってしまう気がする。

Snow Leopard の64bit化



 昨日入れたばっかりのSnow Leopardは、完全64ビット化を謳っているのですが、ドライバーの互換性を守るため、通常はカーネルの主要部は32ビット互換モードで動作しているそうです。これでもCPU自体は64ビットモードで起動しているし、マイクロカーネルなのでメモリー管理のモジュールは64ビット化されているから、OS付属のプログラムはちゃんと64ビットで動くのですが、カーネルも含めて完全に64ビットで起動する方法も用意されています。
 で、その方法というのは起動時に"6"と"4"を押しながら起動するというもので、早速やってみました。
 Snow Leopardのアクティビティモニターは64ビットのプロセスの場合、種類に"64ビット"と表示されるようで、64ビットモードで起動したら、画像の通り、ちゃんと全部64ビットでしたよ。Leopardからのアップグレードだったから、OS以外のプロセスはもちろん32ビットなんですが、私のマシンの場合、起動直後にgoogleアップデートプログラムが32ビットで動作していた他は全部64ビットでした。

 まあ、64ビットだから急に早くなるとかそういうことはあんまりない気がするんですが、全部64ビットっていうのは気分はいいですねえ。

 "Tokyo Railways"の64ビット化っていうのも必要でしょうかねえ。そもそもJavaは64ビット版化されているのだろうか。以前Launch4Jで64ビット版で発生しているような不具合が出てたから、64ビットで動いているように思ってたんだが、実際のところ調べてないですねえ。
 もうちょっと調べてみます。

金曜日, 8月 28, 2009

開発中:France Rails



 "Tokyo Railways"シリーズの海外マップ第2弾「France Rails」を開発中です。
 ボードゲーム版のリリースと合わせて、コンピュータ版の次のバージョンに収録してリリースする予定です。

 舞台は欧州のフランス、新幹線の対抗馬・TGVが走る鉄道王国です。パリ・リヨン・マルセイユなどの主要都市はもちろん、ナント・ルーアン・オルレアンなどの歴史のある街や、カルカソンヌ・モンサンミッシェルなどの世界遺産の観光地、ニースなどの南仏にあるバカンスのリゾート地、隣国のイギリス・ドイツ・イタリアへの国際列車など、いろんなところへ線路を引いて、列車を走らせることができます。

 なるべく速くリリースできるよう、はりきって開発中です。
 乞うご期待!

SHARP NetWalker


 SHARPがリナザウを連想するような新型の小型端末"NetWalker"を発表してます。
 この記事のやつです。
 OSはUbuntu 9.04で、OpenOffice.orgが動くそうなんで、旅の途中でネットで地図や時刻表を確認したり、"Tokyo Railways"のマップ作成なんてことに使えそうです。
 解像度が1024x600というから、Javaをインストールすれば、"Tokyo Railways"が動きそうですねえ。メモリも512Mということなので、今、Ubuntuのテスト環境に使っているマシンと同じ量ですから、なんとか足りそうです。
 重さは僅かに409グラムで、10時間近く電池が持つということだから、旅行のときのセカンドマシンに最適な気がします。

 ちょっと気が引かれますが、このまえ1円でEee PCを買ったばかりだからなあ・・・

Snow Leopard


 Mac OS X の最新版、Snow Leopardが届いたので、早速いれてみました。
 インストールにかかった時間は約1時間でした。
 で、新しいOSの印象ですが、一言で言うと、「前のバージョンと区別がつかない」(笑)
 これほど、印象の変わらないOSのバージョンアップは珍しいですねえ。
 新機能のExposeとDockの融合というのは、試してみれば、確かに変わったなあという印象を受けますが、Finderの64ビット化とか言われたって、見た目はなんにも変わってないんで、よくわかりません。
 まあ、それだけMac OS X はユーザーインターフェイスの完成度が高くって、とくに大きく変えるべきところはないということなのかもしれません。いまだにバージョンアップごとにUI変更を繰り返して迷走しているWindowsに比べたら、見た目が変わらないというのは自然なことなのかも。

火曜日, 8月 25, 2009

Small World 日本語版



 新しいボードゲーム「Small World」を購入しました。日本語版です。
 2~5人までプレイ可能で、14種類の種族を使って世界制覇を目指すファンタジーウォーゲームですね。
 種族と特殊能力のペアをランダムに組み合わせたものから、好きな種族を選んでそれで領土を拡張します。
 種族の駒は戦いに敗れるとだんだんと少なくなっていくので、どこかのタイミングで別の種族に乗り換える必要が出ててきます。そうやって栄枯盛衰を繰り返していって、一番点数を獲得した人が勝利というゲームです。

 戦闘は駒の数だけで勝利が決まってしまうシステムで、ターンに一回だけギャンブルでサイコロが振れる以外は自動的に勝敗が決まってしまうので、サクサクと解決されてどんどんターンが進んでいきます。
 だから、プレイ時間は1時間前後で終わるようです。

 今度、仲間が集まったときに遊んでみたいと思います。

水曜日, 8月 19, 2009

新型インフルエンザ


 日本ハムが新型インフルエンザでエライことになってますねえ。
 感染者と微熱の選手を合わせると、スタメンの半分が引っかかってるみたい。
 特に捕手は新人の大野選手が感染し、正捕手の鶴岡選手も微熱とかで、普段試合に出ている2人が両方ともヤバいみたい。
 おかげで、昨日の試合ではほとんどコーチ専任状態だった中島捕手が試合に出場したし、この分じゃ、今期は一塁手専属状態だった高橋信二選手も捕手で出るかもしれないですねえ。
 微熱の選手は検査で陰性だったとのことですが、なにもなしに微熱ってことも考えにくいし・・・
 こりゃ、明日のオーダーがどうなるか心配です。中田翔選手のスタメンもありうるのかな?

 ところで、甲子園でも感染者を出しているチームがあるみたいだし、相撲の巡業でも感染者が出ているようですが、スポーツのニュースを見る限り、20に1つくらいの団体で10%程度の感染者を出している気がするんですが。
 そうすると、今は0.5%くらいの人口が新型インフルに感染している計算になりますよねえ。実は日本全体で50万人くらいの感染者が潜んでいるんじゃないのかねえ。
 この夏の最中にこれだけ流行るとなると、弱毒とはいえ、ちょっと怖いですねえ。

JFL後期第7節


 日曜日にゼルビアが最下位の水島戦に引き分けて、ヤバいなあと思ってたのですが、なんか今節のJFLはどこも同じような試合をやっている。
 今日、Jリーグ準加盟のV.ファーレン長崎とTDKの試合があったようですが、こっちも結果はドローだったようで、今節の試合は今日までに終わった6試合が全部ドロー
 残り3試合もドローで終わったらとんでもない珍記録になりそうですねえ。
 それだけ実力が拮抗しているということなのか、単に暑くってどのチームもスタミナ切れなのか・・・

日曜日, 8月 16, 2009

FC町田ゼルビア 対 三菱水島FC戦


 今日はデジカメのメモリを忘れてしまったので写真はなしです。
 今日の試合は、夏らしい暑さで、グラウンドはかなり温度が上がったと思います。
 前半は水島が引き気味で、ゼルビアがボールを持っている時間が長い展開でしたが、カウンターで1点を失ってしまいました。
 しかし後半早々、飯塚のシュートで一点を返して反撃開始かと思ったが、ここからが今ひとつ。
 ゼルビアは、攻めてもすぐに相手にボールを奪われるケースが目立ち始め、足が止まってきました。
 逆に同点になってからは水島は積極的な防御と攻撃で、ゼルビアゴールに再三攻めかかってきます。
 ゼルビアはいつもよりも早い選手交代を仕掛けましたが、全体的に攻め込まれる傾向は続き、結局そのままドロー。
 水島はとても最下位とは思えないいい動きを見せてましたが、ゼルビアはいつもの攻撃的な姿勢が出てなかった気がします。やはり暑さでバテてしまったのでしょうかねえ。
 最下位相手の引き分けは負けに等しいですねえ。これは厳しくなってきました。
 最後に期待の新加入戦力・ブルーノ選手が最後に交代で出場しましたが、再三相手にボールを奪われていて、今回は期待はずれでした。次回に期待したいと思います。

 
 

土曜日, 8月 15, 2009

自宅でのゲーム会




 13日と15日に我が家に仲間が集まり、ボードゲームを遊びました。
 13日はお盆休みで時間があった3名で昼飯を食べてから、「ドミニオン:陰謀」(日本語版、写真1枚目)を3回プレー。
 15日は4名で、ドミニオンを2回と、カタン1回、ズーロレット1回、そしてK氏が持ってきた「パンデミック」を3回。
 ドミニオンはドイツ語版を持っていて、エキスパンションの「陰謀」は日本語版を持っているのですが、カードの大きさや裏面の印刷はちゃんと同じになっているので、混ぜて遊んでも支障なかったです。
 「パンデミック」は最近日本語版が出ているようですが、K氏が持ってきたのは英語版。世界の4つの地域で同時に流行している風土病?をいろいろな役割のプレイヤーたちが力をあわせて鎮圧することを目指すゲームです。今回始めてやってみたのですが、ゲームのシステムや雰囲気がはるか昔の国産ゲーム「クス=バルセスの影」に良く似ています。「クス=バルセス」はマイナーな雑誌付録ゲームなので、たぶん海外での知名度は皆無だと思うから、偶然の一致だと思うのですが、ちょっと不思議ですねえ。
 パンデミックは3回やって2回目だけ世界を救うことができました。流行地域での治療にばかり気をとられていると、時間切れでゲームオーバーになってしまうことが多くって、ある程度の流行は放置して特効薬の開発のために手間をかけなきゃだめみたいです。もちろん流行を完全に放置していると、あっという間に連鎖的に大流行となって、世界が崩壊します。なかなか面白いゲームでした。

火曜日, 8月 11, 2009

18きっぷの旅 その9


 今回の旅もいよいよ最終日。序盤は何事もなく進んだ旅立ったのですが、終盤に入って問題続出。
 自転車で転ぶやら、急に発生した台風に襲われてずぶぬれになるやら、いろいろありましたが、昨日はなんとか名古屋まで逃げ込みました。
 今日の天気予報は台風一過で晴れ、最高気温37度とか言ってます。
 でも台風でずぶぬれになった後なので暑くても天気が良い方がいいと思ってたら、最後の最後にとんでもないものが襲ってきました。
 早朝5時、ぐっすり寝ていると地震が襲ってきました。夢の中ではありましたが、揺れから地震の大きさを判断すると、震度は3ぐらいだけど、ちょっと揺れが長過ぎる。「もしかしたらちょっと離れたところで大きな地震でもあったかも」とか考えながらも眠いからテレビをつけずにまた寝入ったのですが、いきなり携帯電話が鳴りだします。出てみるとかけてきたのは母です。東海地方で大地震とか騒いでます。バカを言っては行けません。私は今、東海地方のど真ん中の名古屋で寝てるんです。「何を言っている、俺は東海地方にいるんだぞ」って答えると、母は静岡で大地震だといってます。
 で、テレビをつけたんだけど、やっぱり眠い。夢の中でニュースの内容を聞いていると、確かに大きな地震だけど、そんなに大きな被害は出てないみたい。津波も50センチとか言っているから、多分大丈夫だろうと思って爆睡。
 朝起きて、名古屋駅についてみたら、中央本線のホームに人があふれてる。
 表示されている列車の時間はめちゃくちゃ。この段階で初めて、中央本線のダイヤが大幅に狂っていることに気がつきました。今日は18きっぷの最後の1日分を使って、木曽福島あたりで昼飯を食べてから、篠ノ井線に寄り道して、中央線で東京に帰るつもりで、結構ハードなスケジュールだったのですが、これりゃ無理かもしれません。

 まあ、あたふたしても始まらないので、まるでやってくる様子のない列車のことはほっておいて、駅のホームできしめんを食べましたが、やっぱり列車はこない。
 私の乗る予定の列車の出発時刻から40分も遅れてやってきたのはなんと2本前の列車。この列車は1時間半も遅れているそうです。

 で、中津川駅に着いたのは10時半ごろ。この先に行く列車はついさっき行っちゃったそうで、次の列車は12時過ぎだとか言っている。私以外にも数十人の人が地震のせいで難民状態。しかも台風一過で猛烈に暑い。おそらく35度は超えている。
 こんなところにいても難民がいっぱいいるだけで暑いだけなので、11時発の坂下と言うところに行く列車に乗ることにしました。坂下はたった2つ先の駅なのですが、なにもなくっても山の中の駅ならもうちょっと涼しいかもしれないし、景色もいいかもしれないので、難民たちを尻目に、謎の駅・坂下に向かって出発。
 で、坂下駅が近づいてくると、起伏のある谷のびっしりと家が建っている。坂下は意外と大きな街でした。

 ちゃんと有人駅だったし、駅前に5軒くらい飲食店もあったし、生協のスーパーもあったし、本屋もあったし。よく考えたら、昨日通った新幹線停車駅の相生よりマシな駅ですねえ。

 地形が複雑で道が狭くって、この街は風情があります。この商店街なんか凄くいい感じでしょう。

 駅前の通りの裏手へ回り込むとこんなのどかな所に出ます。道の横にはきれいな水が沢山流れている小さな水路があって、ここは結構高い場所なので、いろいろな所をまわりながら、この水は流れていくんでしょうねえ。もう少し時間があったらもっと探索したかったんですが、次の列車がちゃんと来てくれるなら1時間ちょっとしか時間がないので、探索をやめて昼飯を食べることにしました。

 駅前に戻ってきて線路の先を見ると、結構険しい山が広がっています。

 駅前にあったみそかつ屋さんに入りました。でも昨日もみそかつを食べているので、今日は海老フライ定食にしてみました。名古屋っぽいですよねえ。
 食事をして終えて、電車が到着すると、さっきの難民さんたちがぎっしり詰まってる。
 でもなぜか運良く15分くらいで座れてて、満員の列車で風景もよく見えない中、満腹でウトウトしながら木曽路を進みました。時より目が覚めた時に見回すと、木曽の山と風情のある家が建っている谷が見えたのですが、結局ほとんど寝てた気がします。せっかくここまで来たのにちょっともったいない。
 本来は木曽福島に11時頃到着して、13時頃の列車に乗る予定だったのですが、中津川で足止めを食らったせいで、結局、木曽福島13時頃の列車に坂下駅で乗ったことになってしまい、しかたがなく塩尻まで直行。

 塩尻駅には、おそろしくオンボロな電車が待ってました。これは中央線の旧線まわりの辰野行き。
 岡野-塩尻間を短絡する新線ができたんで、辰野はこんな扱いを受けているようです。
 今日の目的地は辰野ではなくって篠ノ井線なので、ここで篠ノ井線長野行きに乗り換え。

 松本を過ぎてトンネルを過ぎると、「聖高原」(ひじりこうげん)という場所に出ました。
 この写真はちょうどその辺だと思うんですが、聖高原ってちょっとカッコいい駅名ですねえ。

 さて、今日のメインイベントは日本三大車窓の一つに数えられている姨捨駅付近の景観です。
 今日はいい天気だったので、この通り絶景です。長野周辺の善光寺平が一望できます。

 この写真は全景です。どうです、すばらしいでしょう。
 長野についたら、折り返しの列車にのって、もう一回見てきました。ついでにデジカメで前後の区間を全部ビデオに撮ってきました。ちょっと量が多いので、Youtubeとかにはアップしません。個人で楽しみます。すいません。
 長野から折り返して、甲府行きに乗り、松本、塩尻と戻って、諏訪湖を抜けて山梨県・小淵沢が近づくと、夕暮れになってきます。

 この写真は小淵沢の直前、八ヶ岳方面だと思うんですが。
 小淵沢で始発の大月行きに乗り換えたのはもう19時近く。

 お腹がすいたので、長野で買っておいた峠の釜飯を食べることにしました。
 信越線でなくって中央線で峠の釜飯を食べるのってちょっと変ですねえ。

 食べ終わったときには列車は出発していて、付近はすっかり夜。
 まだまだ東京は遠いけど、さすがにもう景色を楽しむこともできないので、今回の旅行記はここで終わることにします。

 長文におつきあいいただきありがとうございました。

リリース:箱根追加マップ


 「Tokyo Railways コンピュータ版」の追加マップ「箱根」をリリースしました。
 舞台となる箱根は江戸時代は東海道の難所で関所がおかれており、多くの温泉があることでも知られています。
 また、東急・小田急対西武の「箱根山戦争」の舞台として知られ、小説「箱根山」の舞台ともなりました。
 某アニメの第三新○京市はこの箱根のカルデラに建設された設定なっています。一応、このゲームには関係ないですけどね。

 ぜひとも遊んでみてください。

地震


 今日の東海地方は台風一過でいい天気です。
 ですが、今朝の地震の影響で、名古屋を出発した中央本線快速列車は中津川到着が大幅に遅れ、その先の列車への接続に失敗してしまいました。
 仕方がないので、坂下という駅まで行く電車にのって、予備知識なしで坂下の街を探索中。
 この駅で1時間あまりの待ちとなったんで、ここで昼食を食べて先へ進む予定。
 今日の中央西線はダイアが乱れまくっていて、何がなんだかわかりません。
 今日は無事に家に帰り着けるのかねえ・・・

月曜日, 8月 10, 2009

18きっぷの旅 その8


 さて、いよいよ今回の旅も終盤、今日は尾道を出発して、途中で寄り道しながら名古屋を目指すつもりだったのですが、朝、天気予報を見て仰天。
 昨日発生した台風は、今晩に関西・東海地方を直撃しそうです。
 これは寄り道なんかしている場合ではありません。台風に追いつかれる前に名古屋に逃げ込むことにしました。

 尾道の朝は通勤・通学ラッシュを迎え、下界では何カ所かの渡船が頻繁に行ったり来たりしています。
 今日は青春18きっぷの4日目を使うことにします。
 ラッシュを少し過ぎた朝8時半頃に尾道駅から山陽本線の普通列車で岡山方面へ出発。
 岡山で乗り換えて相生行に乗り換えましたが、岡山近辺のローカル線はあっちこっちで止まっているようです。
 山陽本線の普通列車も相生到着が30分以上遅れて、新快速への乗り換えに失敗しました。

 ちょうどお昼ぐらいなので、相生駅の近くで食事をすることにしました。
 お盆休みだからなのか、相生駅前の飲食店は今日は休みが多い。一軒開いている店を見つけたので、そこに入りました。

 関西らしいメニュー・焼きそば定食を発見したので、早速注文。
 焼きそばとご飯とみそ汁っていうメニューは関東ではあんまり見ないですね。相生は兵庫県だからやっぱり関西だ。

 新快速で姫路に着くと、乗り換えの路線があっちこっちで止まっている。
 4日前に通った加古川線や姫新線も途中で不通になっているようです。
 関西は雨はあまり降ってなかったのですが、川はこの通り茶色です。
 被害が出てないか心配です。
 新快速は姫路・神戸を過ぎて、大阪近辺になると混んでました。
 姫路から尼崎までは寝てたんで記憶がないですが(笑)。
 4日前に福知山経由で6時間かかった姫路-京都間は新快速なら1時間半でした。

 そういえば、今回の旅では京都に2晩も泊まったのに、JR京都駅に来たのは今回の旅では初めてですねえ。
 新快速は滋賀県の野洲で終点となり、米原方面に乗り換え。
 米原ではJR東海の列車で大垣行に乗り換え。
 大垣行は帰省客らしき大きな荷物を持っている人がたくさんいました。
 大垣駅では新快速豊橋行きに乗り換え。
 尾張一宮付近では隣の名鉄の快特と並走の末、尾張一宮駅の停車時間の差で新快速が名鉄を抜き去りました。
 このダイヤってJR東海が仕掛けているんでしょうかねえ。
 名古屋駅に到着したのは17時ちょっと前。寄り道しなかったので、予定よりもだいぶ早く着きました。

 ちょっと早いですが、初日の乗り換えの際に、混んでて食べられなかったみそかつを食べることにしました。
 わらじとんかつは以前注文したら量が多くって苦しかった記憶があるので、普通のでやめときました。

 ホテルに到着して、台風情報を見ようとテレビをつけると、飛び込んできたのは4日前に通った姫新線や兵庫県佐用町(さようちょう)の変わり果てた姿。
 昨晩の水害で激しい被害を受けたようです。
 写真は4日前に撮影したJR佐用駅(さよえき)の姿なのですが、テレビでは泥まみれになってました。
 あまりの変わり様に呆然としてテレビに釘付けになっていました。

 被災した方々の一日も早い復興と、被害を受けた鉄道や道路の一日も早い復旧をお祈りします。

日曜日, 8月 09, 2009

18きっぷの旅 その7 - しまなみサイクリング後編


 さて、今回の旅も佳境に入ってきました。
 前日はしまなみ海道を今治側からレンタサイクルで進み、伯方島泊。
 昨日は快晴の太陽に苦しめられましたが、どんなに暑くっても、旅は晴天の方がいいに決まってます。
 今日の悩みの種は天候。2日前くらいまでは、そんなに悪い予報ではなかったのだけど、昨日になると曇りときどき雨となり、今朝の天気予報では明日までずーっと雨だって行ってる。
 どうしようかと悩んだけど、一応は雨具もあるし、着替えも持っているので、朝7時半に自転車で尾道に向かって出発しました。

 伯方島の東側の海岸線を進むと、目の前には大島との間の狭い海峡があって、渦を巻いている。急に既視感に襲われて、過去の旅のコースを思い出してみたら、1回目の旅でここまで来て引き返したのを思い出しましたよ。そのときは天気が良くって、すばらしい風景だったのだけど・・・
 伯方島の海水浴場の隣の道の駅で休憩。8時頃出発。この海水浴場、昨日は晴天に恵まれて、観光客であふれてましたが、今日は誰も来ないでしょうねえ。
 昨日転倒した大三島橋への入り口を慎重に通り過ぎ、大三島へ渡ると、雨が激しくなってきました。

 大三島の多々良大橋の手前のレンタサイクルターミナルに到着したのは9時頃。やっぱりペースが遅いです。あまりに激しい雨なのでちょっと様子を見ていたら、本格的に自転車をやっている人たち(競輪選手?)が逃げ込んできました。
 こんな日でも自転車に乗っている人は意外と多いです。むしろバイクはほとんど見ませんが。
 いつまでも雨は小降りにならないけど、さっきよりはマシになった気がしたので、多々良大橋に挑みました。
 橋の上は向かい風の暴風雨で押し戻されそうな勢いでした。レインコートのボタンは外れ、フードが抜けてしまって、上半身もびしょ濡れでした。今日最大の地獄でした。

 やっとのことで多々良大橋を突破。道を下って生口島の瀬戸田を目指します。ここからは広島県尾道市。でもこれからが長いのですよ。
 大三島と伯方島ではしまなみ海道は端をかすっているだけなのですが、生口島では東西に長い島を縦断するので結構距離があります。でもこの島のコースは平らなので普段は気持ちよく走れます。
 でも今日は雨のせいで後ろのブレーキがほとんど利かなくなり、昨日の転倒もあるので、怖くてスピードを出せません。
 この島の道は基本的に広いのですが、一カ所だけ例外があり、瀬戸田の町の中だけ狭くなります。ここで自動車に幅寄せされて転倒。スピードを出してなかったからたいしたことはなかったけど、右の手のひらにも絆創膏を貼るハメになってしました。

 やっとのことで生口島の反対側にたどり着き、次は生口橋を渡って因島を目指します。
 この場所のちょっと手前に休憩所があり、そこにも本格的に自転車をやっている人たちが休んでました。
 ここのサイクルロードは利用者が多くって、こんな日でも自転車は多いです。

 因島に渡ったところで、時間は11時半。このペースなら到着は2時くらいでしょう。
 どこかで昼飯を食べる必要があるけど、広島県側は愛媛県側と違って、コース上にあんまり食事や休憩ができるところが少ないので、橋からしばらく進んだところにあったレストランで休憩。
 ここを選んだのは正解でした。たこ天丼定食を注文しましたが、おいしかったですよ。
 因島のサイクリングコースは起伏が激しい上にわかりにくい。なんとか過去の記憶をたよりに因島大橋にたどり着きましたが、もうちょっとなんとかならないのでしょうかねえ。というか、最初からサイクリングコースなんか無視して、海沿いの県道を使った方が楽な気がします。今回は雨でハンドルさばきが怪しいのでやめておきましたが、次からは県道を行こうと思います。
 で、やっとのことで因島大橋にたどり着いたけど、ここで問題発生。小学生の大群がかけ声を大声で発しながら、笠をかぶって橋を渡っています。問題は、自転車と歩行者の道は同じ道で、道幅は2人ぶんしかないのに2列で進んでる。自転車がきても道をあけてくれないけど、人の速度では自転車にとって遅すぎてバランスが維持できない。結局足で道のしきりのブロックを蹴りながら進んだけど、このブロックはそこいら中で途切れていてよくからぶる。人の横は慣性で進んで、人と人の間でブロックを蹴るのだけど、からぶるとバランスを崩して転けかける。そうすると子供たちはまた抜いていく。反対側からも何台か自転車が来たけど、どうしようもなくって呆然として立ちすくんでいる。でも子供たちは気にせずに道を空けることもなく進む。
 まだ抜いていく私の方が楽だったけど、反対側の人たちには同情します。

 やっとのことで因島大橋突破。この橋は二重構造になっていて、車は上段を走るので、雨がしのげると思ったら大間違い。中央分離帯の部分は網だけで、その下に歩道があるから、雨を全然防いでくれない。
 橋の反対側は向島で、そこには因島大橋を望む休憩場所があるのだけど、この通り生け垣が邪魔です。この公園、目的を忘れています。
 向島のコースは平坦なのですが、島の北岸は尾道対岸の市街地や造船所になっているので、交通量が多いのがちょっと危ないところです。でも今日は日曜だからか交通量は少なめで助かりました。

 ようやく向島の渡船乗り場に到着。反対側に尾道の市街地が見えます。尾道は市街地の背後に千光寺公園の山が迫っていて、この斜面にも民家や寺院が沢山あります。だから、尾道は「坂の街」と呼ばれています。
 ちなみに山の上に城のようのものがありますが、あれはパチものです。だって尾道は城下町じゃないから、城跡なんかないもの。
 自転車を返してきて尾道駅に着いたのは14時半頃。もう全身びしょ濡れ。さっさとシャワーを浴びて着替えたいので、チェックイン時間にはちょっと早いけど、ホテルに向かうことにします。今日のホテルまでは徒歩で10分くらいなのですが、もう歩く気力が残ってないので、タクシーで移動。急な山道を登らなくちゃならないので、タクシーは山の背後を回り込んでホテルに到着。
 今日のホテルは千光寺公園の隣にある景観がすばらしいホテル。目立つから良く知ってたのだけど、普段は値段が高くって手がませんでした。ところが、今回は安いプランがネットにあったので飛びついたわけです。
 皮肉なことにホテルでシャワーを浴びて外を見ると、雨がかなり小降りになっていて、やがて止んでしまいました。

 今日は天気が今ひとつですが、やっぱりここの景観はすばらしい。
 この写真は向島の向こう側にある瀬戸内海の島々。

 これはしまなみ海道の入り口、新尾道大橋。

 これは新尾道大橋方面の全景。

 これは尾道駅方面の全景。

 部屋で景色を楽しんだら、もう疲れはててベットに倒れ込んでしまいました。
 それで目が覚めたらちょうど夕食の時間。
 このホテルは本格的なタイ料理レストランがあるんで、今日のディナーはタイ料理コース。
 寝ぼけて部屋を出てきたのでデジカメには電池もメモリーカードも入ってなくって、残念ながら写真はなし。
 以前、他で食べたタイ料理とはちがって、日本人好みにしてあるのか、食べやすくっておいしかったです。
 もちろん、香辛料が利いていて辛いですが。
 
 満腹で部屋に帰ると、またしても眠くなって起きたら20時近く。
 ようやく元気が出てきて起き上がり、窓の外を見てみると、眼下はすばらしい夜景です。

 これは駅前方面。

 これは新尾道大橋方面です。


 さて、これで、いろいろあった自転車の旅も終わり、あとは東京へ向かいます。
 でも青春18きっぷはあと2日分あるから、寄り道して、2日かけて帰ります。

土曜日, 8月 08, 2009

18きっぷの旅 その6 - しまなみサイクリング前編


 今回も最初に宣言しておきます。今日はとんでもなく長いです。
 相変わらず旅の途中です。昨日は広島泊。
 今日は6時半に宿を出発して新幹線で福山へ、福山で今治行のバスに乗り換えて、西瀬戸自動車道・いわゆるしまなみ海道を縦断します。
 しまなみ海道は過去に2回、自転車で通ったことがあるのですが、来島海峡大橋の区間を除いて、高速は通ったことがなかったので、今回初めて高速からの眺めをみました。
 しまなみ海道は、尾道から新尾道大橋を越えて向島へ渡り、次に因島大橋を渡って因島、生口橋を渡って生口島、多々良大橋を渡って愛媛県に入り大三島、大三島橋を渡って伯方島、伯方橋と大島大橋の連続橋を渡って大島、そして最後に3つの吊り橋が連なる来島海峡大橋を渡って四国今治へと続いています。
 この中で新尾道大橋だけ自転車・歩行者が通れないので、今回が初めてだったのですが、後の橋は過去に自転車や徒歩で全て通ったことがあります。でも橋の間の高速道路は取ったことがなくて、高速道路は島の丘の上を通っているので、非常に見晴らしがいい。

 生口島は北岸が平で南岸が険しい島なのですが、高速道路は南岸の丘の上を通る。自転車ではいつも北岸の平らなところを走るので、この風景は初めてです。

 そんな風景に見とれているうちに、一時間半で四国・今治に上陸。今治は郊外に沢山の中小規模の造船所があって、こんな感じの地区が多いんですよ。今治では造船所が密集している地区が沢山あるのですが、しまなみ海道の島々にも造船所が点在しています。瀬戸内海は内海なのでどこも波があまりないため、海全域が天然の良港状態なのです。船の建造はきっと材料を船で運ぶので、島だからといって不便ということはないようです。
 バスの終点・今治桟橋に着いたのは9時半頃。下田水(しただみ)港行きのフェリーがタッチの差で出てしまい、一時間待ち。そういえば今日はまだ朝食を食べてなかったので、商店街を散策し、喫茶店でモーニングセットを食べました。
 今治港からフェリーで大島の下田水港へ出発。しまなみ海道にはレンタサイクルのターミナルが各島に1・2カ所あって、乗り捨て可能なのでとても便利です。下田水港のそばにもレンタサイクルがあって、今治のよりも使いやすい場所にあるので、過去の1回目ではここで借り、2回目ではここで乗り捨てています。なぜ今治で借りて来島海峡大橋を通らないのかというと、理由は2つ。一つ目はこの橋の今治側の入り口が非常に遠いので不便。もうひとつは来島海峡大橋はとびきり高いところを6キロ以上も通っているので、登るのが大変だし、風が強いと長時間耐えるのが大変だからです。
 ここは過去に歩いて渡ったこともあるので、パスします。

 船は左手に橋を見ながら下田水港へ進みます。やっぱり、橋は下から見た方が奇麗だと思います。
 11時、下田水港でマウンテンタイプの自転車を借り、3回目のしまなみ縦断の旅に出発です。せっかく早く出たのに、結局お昼近くなってしまいましたが、今日は2つ目の島の伯方島に宿を通っているので、余裕でしょう。尾道では向島の渡船乗り場の近くで乗り捨てようと思ったのですが、渡船乗り場の近くのレンタサイクルターミナルは廃止になってしまったそうで、尾道まで乗っていかなきゃならないそうです。渡船に自転車を載せるとちょっと高くなるのですけどねえ。といっても、数十円だけど。

 今日は朝方はもやがかかったようなぼんやりとした天気だったのですが、この時間になると快晴になりました。これは暑さ対策が大変そうです。

 来島大橋を横に見ながら、海岸沿いに出発。
 過去2回では大島縦断は島の中央部を通る国道沿いのコースを通ったのですが、同じコースというのも面白くないので、今回は島の東側の海沿いを走る県道沿いに行ってみることにしました。海沿いの方が景色がきれいだし、それに中央部のコースはちょっと長めの坂道があるんですが、海沿いなら坂もなさそうですから。
 走り出してみると海からの風がひんやりとして涼しく、これならなんとか暑さもしのげそうです。

 海は青く、砂浜は白く、空も青くって、思わず自転車を止めてカメラのシャッターを切ってしまうような景色がつづきます。

 今治市吉海町の中心街を過ぎると、ちょっと険しい山を横に見る海岸沿いの道が続きます。そしてしばらく進むと現れたのはこの坂。
 海の近くだからって、坂がないだろうという甘い予想はあっさり打ち砕かれました。

 汗だくになりながら坂を上っていくと、なぜか坂の上から涼しい風が吹き下ろしてきます。
 坂の上から振り返ってみると、結構登ってきてますねえ。

 風のおかげで多少楽に坂を上りきると、今度は当然のことながら下り坂。
 一気にかけ下ると、そこはまた海岸。

 大島は石の産地として有名らしくって、石屋さんが沢山あり、この写真の崖も石切り場です。

 しばらく海岸線沿いに進むと、海の向こうに大三島橋が見えます。ということは今まで前に見えていた島は大三島だったようです。大三島のまでの間には伯方島があって、伯方橋と大島大橋という2本の橋があるはずなので、だいぶ右側を巡回しなきゃならないということみたいです。
 ま、わざわざ遠回りの道を選んだんだから当然だが。

 大島大橋がようやく見えてきました。右側の島は公園になっている小さな島で、その島の向こうに続けて伯方橋があって、その先が伯方島です。

 ようやく大島大橋にたどりつきました。海峡の橋は下を船がとおるので、結構高いところにあるんですよねえ。大きな橋だと100メートル以上の高さにあるし、この大島大橋はどっちかというと小さめなんですが、それでも50メートルくらいの高さはあると思います。
 だから、橋に登るのはちょっと大変。
 でもなぜか、島の中の峠を越えるときよりは楽な気がするのは、橋に登る道がちゃんと自転車に合わせて作ってあるからなんですかねえ。

 大島大橋と伯方橋の間の島は公園になっているので降りれます。
 以前に来たときはここで降りて休憩したことがあるのですが、じつはこの先にもっとよい休憩ポイントがあるので、パスして進みます。

 その休憩ポイントというのは伯方橋の眼下に見えるこの海水浴場。ここには道の駅があって、伯方の塩を使った料理やアイスクリームが食べられます。

 というわけで、伯方島の道の駅で休憩。到着時刻13時。だいたい予想通りの時刻です。海水浴場のお客さんと自転車のお客さんでにぎわってます。
 昼食は伯方の塩ラーメンとたこ飯。この後、伯方の塩ソフトを食べにいったら、売り切れて仕込み中だったので、かわりに伯方の塩シャーベットを食べてみました。別にしょっぱいわけではないですよ。塩がちょっと入っていると甘さが引き立つというやつです。スイカと一緒です。

 さて、速くも今日の宿泊地・伯方島に到着してしまいましたが、さすがに早すぎます。そこで大三島橋を渡って、次の大三島を探検してくることにします。大三島はかなり大きな島で、ダムまであるらしいのですが、しまなみ海道は端を通っているだけで、大部分を通りません。でも橋の反対側には歴史ある大きな神社・大山祗神社というのがあって、ちゃんとサイクルロードが整備されているようです。
 サイクルロードは大三島の北部をぐるっと回るように整備されているようなので、せっかくだから大三島の北部を一周してきましょう。

 まずは多々良大橋の下までやってきました。ここまでは愛媛県今治市。この先は広島県尾道市。ちょっと前まで、一つの島が二つの自治体が分かれているところが多かったのですが、平成の大合併で、全部消えてしまいました。でもまだ、旧自治体名が地区名になっていて、道の駅や高速のバス停なんかも自治体ことに一つずつあって、旧自治体名が色濃く残っています。

 多々良大橋を過ぎると間もなく、「大三島のみかんジュース」という看板がありました。暑くて汗をかきまくっていたので、ちょうど喉が渇いていたから飲んでみました。
 なかなか濃厚な味でおいしかった。この日は結局自転車に乗っている間に2リッター以上の水分を取りましたが、ものすごい勢いで汗をかくので、それでも喉が渇いてました。
 多々良大橋を過ぎてしばらく海岸沿いを進むとサイクルロードは左折して内陸部の坂を上り始めます。自動車の道路に比べると回り道をして勾配を押さえているし、ところどころ街路などで日陰になるように工夫しているところもあるのですが、なんせ真夏に快晴ですからとんでもなく暑い。しかもだらだらといつまでも続く上り坂。両腕はジリジルとした太陽で焦がされるような状態で、非常に苦しい。体力は全然問題ないのですが、力を込めると暑くて仕方がないから、だらだらと坂を上っていきました。
 やがて峠をこえて下り坂になり、旧大三島町の中心街に入って、大山祗神社に到着。もう暑さでバテバテです。

 大山祗神社はなんと伊予国一宮とのことで、非常に由緒正しいようです。一宮が離島にあるところって珍しいのではないのでしょうか。そういえば大三島はもともと御島と呼ばれていたという話を以前きいたことがあります。神社の島ということなんでしょう。
 ご神木の木もこの通り、凄く立派です。

 門をくぐると神社の本殿。たしかに立派な作りですねえ。

 さて、さらにサイクリングロードは続きます。今度は海沿いの平坦な道で、海風もあって、さっきまでよりは快調ですが、時間的に暑さはピークで、やっぱりバテバテです。でも海の風景はこのとおり幻想的。

 砂浜も海も美しい。そして砂浜にはだれも泳いでいる人はいない。たぶん、この浜はちゃんと海水浴場として整備されているところです。だって、ちゃんと浜に降りる広い階段が設定されているし、なによりもゴミがない。

 どこまでも奇麗な海が続きます。ずっと続いてくれると良いのですが・・・

 やがて恐れていたことがおきました。坂道です。しかも今度は勾配緩和しきれなくって、こんな階段を挟んでいるとびきりのやつです。

 サイクルロードの坂道は県道から外れて、大自然の中に突っ込んでいきます。左手にはさっき通り過ぎた集落が眼下に見えるのですが、足を止めると、あっというまに虫の大群に襲われます。足下はなにやら植物の種が沢山くっつくし、しかも暑いし坂道だし、今日最悪の時間帯でした。

 坂道を上りきると反対側の海が広がっています。ようやく虫たちとおさらばできるし、風をきって降りていけば暑さも一時的ではありますがしのげます。

 下に降りると、この辺は海水浴場のようです。そもそもこのサイクルロードはこの海水浴場へ誘導する目的で作ってあるように見えます。でも遊んでいる人は非常にまばら。どうです、この海水浴場に遊びにいってみませんか?まるでプライベートビーチみたいに浜辺を独占できますよ。もちろん海の家はありませんが。
 やがて、サイクルロードの終点に到着。この先を県道沿いに進むともとの場所に戻れます。

 多々良大橋の下に戻ってきたときには16時をまわり、日が傾いてきた上にいわし雲がかぶさって薄日となり、海からの風もあるからだいぶ涼しくなりました。ようやく本気でこいでも暑さでバテない気候になったため、いっきにペースがあがります。大三島橋への坂道も楽勝で登りきり、気持ちよく坂を下ってたら、好事魔多し。木に覆われたカーブのところに湿った土がかぶさっていて、思いっきり後輪が滑り、こけてしまいました。左手の甲を擦りむいてしまって、ハンカチを当てたのですが、ちょっとしびれます。ブレーキはなんとかかけられるが、ギアチェンジがちょっと大変。
 まあ、やがて血はとまって、しびれもなくなってきたし、トロトロ走って伯方島のスーパーで絆創膏を買って手当てして、無事に宿にたどり着きました。すぐに風呂にはって傷口をあらって絆創膏を貼り直したら、とりあえず大丈夫そうです。血染めのハンカチもすぐに洗ったら見た目は落ちてくれました。(科学捜査なら反応はでるだろうが)

 でも今日は朝が早かったんでもう疲れました。今日は早いとこ寝て、明日は早く起きて、暑くなる前にできる限り距離を稼ごうと思います。
 明日はしまなみ街道サイクリングの後半。実は一番の不安材料は天候。にわか雨が怖いですねえ。一応は雨具は用意していますが。