北陸の旅 その10 永平寺口−勝山
さて、前回は、永平寺のそば屋でバスの待ち時間をつかってそばを食べようと思ったら、出てくるのが遅すぎて、バスの10分前にようやく出てきたという話でしたが、果たしてバスに間に合ったのか。
実は、越前そばというのは、冷たいそばに大根おろしを乗せたもので、食べ始めるとあっというまで、5分で食べ終わってしまいました・・・なんというか、ちょっと損した気分。
というわけで無事にバスにのって、再び永平寺口駅へ。
ところで、ここは数年前まではえちぜん鉄道ではなくって、京福電鉄の路線だったのですが、1年間に2回の衝突事故を起こして、運行停止に陥り、結局京福が放り出して3セクのえちぜん鉄道となったという過去があったのですが、実はこの駅、その最初の現場です(写真1)。
ちょうど写真にあるように、勝山方面から来た電車が、ブレーキが故障して、この駅をオーバーランし、反対側から来た電車に正面衝突したそうです。
現在のえちぜん鉄道は、この時の教訓を生かしていろいろと設備を強化しているそうなので(その負担ができなくて京福が手放したそうですが)、安心して乗り込み、終点の勝山を目指します。
勝山駅ですが、駅舎はあまり大きくなくて、駅前にいきなり恐竜が待っています(写真2)。
勝山市というのは、恐竜の化石が沢山出る場所だそうで、車窓から、派手な作りの恐竜博物館が見えていましたが、駅から凄く遠いし、特に恐竜に興味もないので、こちらはパス。
代わりに、勝山城というのを見に出かけることにしました。地図を確認すると市街地の外れにあるようで、1時間くらいはかかりそうです。レンタサイクルを使おうかどうか迷いましたが、次の目的地まではどうせタクシーなので、勝山駅に戻ってくるのが面倒なので、歩いていくことにしました。
駅は市街地から九頭竜川を隔てており、長い橋をわたって(写真3)市街地を目指します。
市街地に入っても家はあるけど、あまりにぎやかな様子ではなく、とぼとぼと住宅街を歩いていったのですが、この日は非常に良い天気で、まるで夏のような太陽がギラギラと照りつけます。
町の外れまでくると、ようやく城が見えてきて、その後ろには白山の山々がそびえ始めると、風が急に涼しくなり、町の道の脇にはあちこちでものすごい量の水が流れています。これは白山の雪解け水なのでしょうか。随分と水が豊富な豊かな自然の町のようです。
風が涼しくなり、歩くのは楽になったのですが、一時間を経過してもまだ城につかず、だんだんと焦り始めました。実は次の目的地は越前大野で、そこから越美北線に乗る予定で、列車の時間まで2時間くらい有ったのですが、ここで一時間を大きく超えて消費してしまうと、これでは大野が観光できないどころか、列車にも乗れなくなってしまいます。ここら辺で朝の寝坊の影響が出てきたのです。
やっとのことで勝山城(写真4)についたときには、残り時間は45分くらい。果たして無事に大野にたどり着き、列車に間に合うことができるのか。
綱渡りの旅が続きます。
続きは次回。