日曜日, 5月 02, 2010

FC町田ゼルビア 対 FC琉球戦

 首位を走る町田ゼルビアは、今日、本拠地町田市陸上競技場で対FC琉球戦を行いました。
 結果は惜しくも1-2で敗戦。今期初敗戦を喫してしまいました。
 今日の試合を振り返ってみましょう。

 4/25~5/2までの8日間でゼルビアは3試合をこなすというハードスケジュールでした。
 この3戦は「決戦のGW」と名づけられ、観客動員数と4位以内というJ2昇格のための条件をクリアできるかどうかの、最初の試金石と位置づけられました。
 4/25の松本山雅戦は山雅の熱狂的なサポータを迎えた上に、ゼルビアを応援する観客も沢山つめかけ、5000人を超える観客を集めて、試合にも6-1で快勝。これで6連勝とした上に観客動員数も伸ばし、一気にJ2昇格を現実味のあるものに変えました。

 そして、その4日後の4/29にはいまだ無敗の佐川印刷とのアウェー戦。GW3連戦でもっとも強力な敵との対戦がありました。この試合は苦しみながらも前半の終盤と、後半の序盤に立て続けて得点を重ね、結果的には4-1で圧勝。内容的には不安が残る試合ではありましたが、問題があってもこのスコアということで、ゼルビアの強さが際立ちました。

 実は私的には、この3連戦でいちばん危ないと思ったのがこの佐川印刷戦だったので、これで「GW3連勝いただき」と思って安心しきっていました。そして今日のホームでのFC琉球戦を迎えたわけです。

 朝から天候は快晴。4/30には新聞にゼルビアの記事が載り、yahooのトップトピックスに掲載された関係で、一時はゼルビアの公式サイトが重くなるくらいの反響。そうした宣伝効果もあって、前売りはS席完売。A席も残りわずかということで、観客は6000人に乗るだろうという期待がネットを流れていました。
 私もいつもより30分早めて野津田に向かい、スタジアムについたのは試合開始1時間半前だったのですが、もうスタジアムには約3000人の観客が詰め掛けています。あまりの出足の早さにびっくりしていて、食料を調達に出かけると、屋台村はどこも長蛇の列。試合開始1時間前に戻ってくると、もう4000人くらいいる。試合開始の時には超満員になって、立ち見があふれて、GB席後方のコンクリの壁の上に人がずらっと座ってる。スタジアムの定員6200人をあきらかに超えた超満員の観客であふれていました。

 そうして試合が開始。ゼルビアのオーダーはリザーブを含めて、佐川印刷戦とまったく同じです。ゼルビアは前2試合で大活躍の半田選手を中心に、盛んに左突破を仕掛け、何度もチャンスをつくるが、なかなか得点できません。
 でも、こういう展開はいつものことで、次第に相手のディフェンスがスタミナを使い果たし、守りきれなくなって決壊して、一気に大量点をたたき出す、いつものパターンで戦っていると、ここまでは完全に油断して観戦していました。

 ところが、これだけ順調なときにこそ、ぴったり合う言葉がまさに現実になります。

 好事魔多し

 前半26分、左一辺倒の攻撃を修正して、右から攻撃をしている最中、突然、半田選手が審判からレッドカードを食らって退場。相馬監督が猛抗議しますが、受け入れられず、ゼルビアは10人で戦う劣勢を強いられてしました。
 すぐ後に、相手のラフプレーで星選手が激しく吹き飛ばされますが、イエローカードどまり。
 こうして70分にわたって、ゼルビアは一人少ない10人でのプレーを強いられることになりました。

 それでもゼルビアは押し気味の攻撃を続けます。木島選手や勝又選手がなんども突破し、チャンスを作りますが、1人余裕のある琉球のマークが厳しく、どうしてもゴールを決められない。
 こうして0-0のまま前半終了。

 後半もどうような展開ですが、今日の木島選手はいつものようなチームプレーがなかなか見られず、人数の劣勢を跳ね返すべく、ひとりで何とかしようという場面が多い。だが、琉球は余った一人を木島のマークに当てられるので、木島に自由なプレーをさせてくれません。

 後半22分、試合が動きます。琉球はゼルビア陣内右奥でフリーキックを獲得。かなり角度のある難しい場所からのFKでしたが、琉球・鈴木選手のキックはうまい。カーブしながらFKはダイレクトにゴールも左上隅に吸い込まれていきました。
 これで琉球がとうとう先制点をあげます。
 25分には、琉球・國仲選手が強烈なミドルシュートを決め、2-0。
 今期のゼルビアにとってはじめて2点差で劣勢の状況となります。

 これであせりの出てきたゼルビア選手たちは、攻撃の際のパスにいつもの精度が見られず、木島選手はさらに強引さが目立つようになり、攻撃がチグハグになって、7連勝中の華麗な連係プレーが姿を消してしまいました。
 ゼルビアは攻撃的に選手を入れ替えて、反撃を図りますが、なかなかうまくいかない。
 こうして3分のロスタイムに突入。だが、ロスタイムに入ると急にいつものゼルビア攻撃陣がよみがえります。

 ロスタイムに入ってすぐ、勝又選手から木島選手へパスがわたり、木島選手のゴールで1点返すと、ゼルビアの猛攻が始まります。だが、時間が少なすぎました。
 琉球はコーナーでボールをキープして、時間を稼ぐ作戦を行い、刻々と時間が過ぎていき、とうとう試合終了。

 こうしてFC町田ゼルビアはFC琉球に対して今季初の敗北を喫したのです。

 あの半田選手のレッドカードは私にはなんだかよく分かりませんので、運が悪かっただけと思ってます。それでも今日は十分に勝てる試合を落としたように見えます。
 ゼルビアの攻撃は半田選手がいなくなったので仕方がない面もあるでしょうが、いつものすばらしい連携がなりを潜めていました。そして、特に木島選手が自分で決めようとして強引にプレーする場面が目立ちました。
 もっと、連携を意識して攻撃していれば、十分に3-2で勝てる試合だったと思います。ですが、最後の3分間はいつものプレーがちゃんとできてましたので、十分に修正可能なことでしょう。

 人数が減っても、引いて守るのでなく、攻撃を続ける。そんな相馬サッカーのおかげで楽しむことができました。
 まあ、少ない人数でこんな長時間プレーするってことはそう滅多にないことだろうから、この敗戦はそんなにダメージがないと思います。選手にとっては修正すべき点がはっきり見えたでしょうから、この試合はゼルビアがさらに強くなるためのいい経験になったのではないかと思ってます。

 それに何よりも今日よかったことは、町田市陸上競技場とゼルビアの歴史始まって以来の、6573人もの観客が押し寄せてくれたこと。これで平均観客数3000人突破の懸念は完全に払拭されました。

 まだまだ1回負けただけの7勝1敗1分、首位キープは明日の鳥取戦次第だけど、J2昇格条件の4位以内にはまだまだ余裕の成績です。
 来週は、アウェーで古豪・HONDAとの対戦、「魔の都田」なんて呼ばれてますが、そんなの吹っ飛ばして快勝してくれるでしょう!

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