金曜日, 1月 15, 2010

思考ルーチンの評価データ

 昨日の記事に書きましたが、「Tokyo Railways コンピュータ版」の思考ルーチンを改良したので、評価のためにデータを取ってみました。
 12の性格を6名ずつの2グループに分けて、日本を舞台にした8つのマップでそれぞれのグループ毎に1回ずつ対戦させました。全部で16ゲームで各性格ごとに8ゲームずつ参加しています。
 グループ分けはマップごとに変えて、なるべく対戦数が同じになるようにしようと思ったのですが、これが結構むずかしくって、多少の偏りが生じてます。
 で、結果をまとめたのがこの表です。

 受賞回数は、ゲーム終了時に表示される各賞の受賞回数です。
 平均到達率はゲーム終了時の各データを元にして算出した値で、資産が勝利条件の資産条件を1とした資産の割合、それ以外はタイトル受賞者を1とした各データの割合です。
 平均報酬は1回の到達あたりの報酬額、到着間隔は1到着回数に対して消費した移動力の平均値、移動効率は消費した1移動力あたりの平均報酬額です。
 資産順位はゲーム終了時の資産額の順位です。平均は順位の平均、1〜6はそれぞれの順位の回数を示します。
 赤く塗っていある場所は一番高くて、青く塗ってあるところは一番低いところです。順位の所は1位〜4位はその順位までのキープ率で色を塗っています。6位の欄は回数が多いほど悪い結果として塗ってあります。

 この結果を性格ごとに分析してみます。

下位グループ

建設重視
 今回唯一優勝ゼロ。2位が一回でそれ以外の7回は全て4位以下に沈んでいる。
 敗因は線路の引き過ぎ、これに尽きる。8ゲームで221ターンを費やして、残った資産は差し引きで僅かに24。
 各ゲームで最初に100をもってスタートしていることを考慮すると、776も赤字を出している。
 唯一2位になったのは関西マップで、長距離モノの東海・東北ですら下位に沈んでいる。
 12種類の性格のうちで、強さはダントツの最下位。こいつの弱さは私が保証する。
倹約家
 優勝1回(北海道)だが、3位以内に入ったのは2回だけ。平均順位は2番目に悪い。
 倹約家の弱点は建設重視の正反対の理由。線路を引かなすぎる。
 比較的早く速度の速い列車にアップグレードするのだが、仕事に慎重すぎて、空荷で他人の路線を爆走することが多発し、移動効率が2番目に低い。
 私は倹約家はもっと強いと思ってたんで、この結果は意外でした。
 でも実は、コンピュータプレイヤーは優先的に人間よりも他のコンピュータプレイヤーの路線を乗るようにプログラムしてあるので、倹約家は結果的に他のコンピュータプレイヤーを支援する事になり、人間が対戦すると苦戦する。
欲張り
 今回新しく追加される性格の一つ。優勝1回(関東)、2位・3位も1回ずつあるが、最下位が最多タイの3回(北海道・東海・瀬戸内)。
 こいつが弱い理由は倹約家の正反対。
 仕事を欲張って積みすぎるが手放さないし、それでいて遠くの仕事をやりたがり、近くの仕事を手放さずに一緒に持っていってしまう。しかもケチだからあまり線路も引きたがらないし、人の路線も大胆には使えない。そして身動きが取れなくなる。
 長距離移動が多いマップが苦手。なぜならイザという時に仕事を積む余裕がなくて一気に稼ぐチャンスを逃すから。
 作者が意図したとおりのダメキャラです。
協力的
 これも新追加の性格です。優勝1回(九州)、2位・3位も1回ずつ。平均順位は4位で前述の3つよりはだいぶマシで、資産はそこそこ稼いでいるのですが、オシが弱くってなかなか上位に入れないようです。
 仕事コマにはガツガツしていなくって、人の路線もよく使う。でも線路を引くのが嫌いというわけでもなく、あとはみんな普通っていう感じの性格ですが、大崩れはしないんだけど、いざという時の競争に弱そうです。

中位グループ

長距離重視
 長い距離の仕事が好きで、平均報酬額は他を大きく引き離してトップ。その反面、到着回数が最下位。
 早い段階から長い仕事をやってしまうので、回収に時間がかかりすぎて速度の速い列車に変えるのが遅れがちで、これが移動速度の遅さ(下から2番目)につながってしまうのがツライところ。
 優勝回数1回は東北マップ。長距離輸送中心のマップなら強いです。
広域路線網
 長距離重視に似ているようで似ていない。この違いは今回新たに追加した「仕事駒積載レベル」の違いで、長距離重視は方角の合わない仕事を追加で積むことに消極的だが、広域路線網はそうでもない。また広域路線網は線路の建設に積極的で、特に中都市への接続を好むのでこの辺が長距離重視よりも短めの仕事に手を出して、多くの路線を建設することにつながっている。
 でも長距離移動マップが得意なのは長距離重視と一緒で、優勝1回は東北につぐ長距離移動マップの東海。最長路線のタイトルを3回取っているが、これは建設重視に続く2位。
仕事重視
 1位は1回(関西)しかないけど、2位3回、最下位なしで平均順位は4位、資産到達率5位と十分に上位の入る数字を残している。
 特筆すべき点は、移動効率がトップである点で、非常に効率良く報酬を獲得する。その反面、他人の路線を使用しすぎるのと、短絡線を引きすぎる点から支出も多く、出入の多いゲーム展開となる。
 もう少し支出を抑えることができれば、勝利が伸びるだろうが、優勝争いにははいるけど勝ち切れないキャラである。
慎重
 その強みも弱みも、「儲からない仕事をするぐらなら、なにもしない」という極端な消極性から生じている。
 資産到達率は断然トップ。確実に資産を残すという点だけなら最強である。
 売上最下位、移動最下位という普通なら絶対稼げそうにないデータにも関わらず、列車のアップグレードすらケチるという極端な切り詰め作戦により、確実に資産を残して上位に食い込んでくる。そのため、平均資産順位も2位タイで、これだけみると完全に上位レベルである。
 だが、苦しい時にリスクをとらずになにもしなければ、上位に食い込めたとしても勝てるワケがない。
 優勝は1回(北陸)だけにとどまり、一番多い順位は3位の4回。優勝するためには運を物にする勢いが必要だが、このキャラにはそれがない。

上位グループ

技術重視
 技術重視は優勝回数をみなければ、下位グループの数字しか残していない。
 資産到達率は下から4番目、平均順位も7位タイ。最下位が2回もある。
 でも優勝2回(北海道、瀬戸内)を達成して上位の一角に入った。
 技術重視の特徴は列車を早めにアップグレードさせるために、大都市連結を優先し、中小都市は無視する点で、このおかげで移動は2位だが、都市連結を軽視していることと、速度を優先して積載量を軽視すること、方角の違う仕事に消極的な点から仕事をこなす数が少なく、列車の空回りが多い。
 でも速い列車はハマれば儲けも多く、これが勝負強さにつながっているようである。
短絡的
 今回追加した性格の中で一番強いのはこのキャラだ。とにかく仕事を拾いたがるが、手放すのも速い。仕事を拾うために線路も引くし、人の路線も使う。仕事を片付けるために、線路も引くし人の路線も使う。高い仕事をつかんだら、短距離の仕事なんかほっておいて、高い仕事から片付けようとする。大中小いろんな都市に引きたがる。
 とにかく動きが派手な性格を目指しましたが、浮き沈みが激しくなりました。
 売り上げトップ、到着数もトップ、最多輸送タイトルが最大の4回。優勝も2回(東北・九州)、2位3回で2位キープ率はトップタイという、かなりの強さですが、派手な動きが空回りすると沈み方も激しくって、最下位3回はトップタイ。
 安定性は欠けますが、爆発的な強さをもった強敵です。
標準
 全てに普通のパラメータを持った性格ですが、強さは普通じゃないです。強敵です。
 優勝2回(北陸・東海)、2位3回で2位キープ率はトップタイです。平均資産順位2位、資産到達率3位、最下位0と大崩れしません。
 特に序盤のバランスの良さが特徴で、列車のアップグレードが早く、5回の最多移動を取るなど、技術重視を上回る最速列車の使い手です。それでいて移動効率も高く、速度が空回りしていません。
 これで、地域路線網にもう少し勝てれば最強の座をつかめたのでしょうが、地域路線網との直接対決4回中3回で地域路線重視に優勝を持っていかれ、この差で2位に甘んじています。
地域路線網
 今回のデータで最強だったのは、地域路線網でした。
 最多の3回の優勝(関東・関西・瀬戸内)で、5位以下なし。平均資産順位トップで、資産到達率も2位。最多都市接続と最多売上のタイトルも4回ずつ獲得し、平均報酬最下位で逆に到着間隔トップと、短い仕事を沢山こなす戦法で移動効率も2位に食い込んでいます。
 どのマップでもそこそこの成績は残しているのですが、強いマップの特徴はハッキリしています。勝った関東・関西・瀬戸内はいずれも大都市接続が比較的短い距離でできる路線です。長距離移動マップは比較的苦手のようです。
 2位の標準との直接対決は3勝1敗で、上位対決に強いのも特徴です。
 都市型マップでは最強の敵なのは間違いありません。

まとめ

 サンプル数が少なかったので、ちょっと強引でしたね。勝負には運がつきもので、実際にはもっと多くのデータを集めてみないと強さは分からないと思います。
 でも、性格は確実にデータに出てましたねえ。思ったよりも意図したとおりだったんでビックリしているほどです。
 それから、確実に強くなっているのも感じました。
 北海道マップの2ゲームはいずれもたったの18ターンで終了。地形が険しくて長いイメージのある北陸マップも23ターンと24ターンで終わり、これにはちょっとビックリしました。
 弾丸列車の登場する東海・東北・瀬戸内・九州ではどのマップも1回は弾丸列車を使ったプレイヤーが勝ったのですが、もう一回は弾丸列車を使っていないプレイヤーが勝利したというのも驚きました。特に、代表的な長距離移動マップの東北マップが弾丸列車登場前に終了したのは目を疑いましたよ。
 今回の評価で、コンピュータが強くなって、展開が早くなっていくのを感じました。

 最後に、最強の敵と戦いたい方と、最弱の敵と戦いたい方にアドバイスしておきましょう。
 最強の敵と戦いたいなら、以下の5つの性格を選ぶと良いでしょう。
  地域路線網、標準、短絡的、技術重視、慎重
 最弱の敵と戦いたいなら、敵を全て建設重視にすると良いでしょう。

では、次のバージョンのリリースをお楽しみに。




 

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